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世界史上最大の木造建築物。天下を睥睨した将軍の威光。 |
武蔵 江戸城(むさしのくに えどじょう)
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●創建年 |
長禄元年(1457年)太田道灌により初築 天正18年(1590年)徳川家康により再築 |
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●築城者 |
太田道灌・徳川家康 |
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●歴代城主 |
徳川氏800万石 |
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●天守閣創建年 |
寛永15年(1638年) 寛永度再建天守閣 |
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●天守閣喪失年 |
明暦3年(1657年) 火災により喪失 |
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●天守閣全高 |
44.80m |
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征夷代将軍となり武家の頂点に立った徳川家康は 慶長12年、江戸城本丸の中央に壮大な天守建築を立ち上げた。
「慶長見聞録」によると 「天守は雲井にそびえ おびただしく鉛瓦を葺き給えば 雪山の如し。海上よりこれを目かけ一船を乗・・・」
とあり 白亜白壁の外壁に白い鉛瓦の家康創建天守はさながら白雪を頂いた富士山が二つ並び立ったようであった、と伝えられている。
ところが 純白の白壁も まだ未成熟であった鉛精製技術による瓦も維持管理が難儀を極めた。
二代将軍秀忠は これを改め漆黒の瓦に葺き替え壁面も墨色あざやかな黒い天守に改造した。
三代家光は 位置も形状も全く異なる世界史上最大の大建築へと建て替えた。
初層18間×16間、各層が2間ずつ逓減し 5層目は8間×6間、総坪数995坪に及ぶ前代未聞の木造建築が 江戸の空に屹立した。
建築部分の高さは44.8m、石垣を含めると60mを越え その上に約3mの金鯱を頂いていた。
江戸城本丸の標高は25m平均あるので 江戸城下からは80m超の高さとなった。
屋根瓦は銅製、軒下の内法長押下からの外壁面は熱処理した、くすんだ銅板葺きであった。
明暦3年正月18日、江戸の町を嘗め尽くした大火は なぜか開かれていた上層の窓から天守内部に入り込み耐火構造天守は内部から焼き尽くされた。たった20年で世界最大の木造建築物は灰燼に帰した。 |
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